日本古来から行われてきたあるお歯黒は、五倍子粉と鉄漿液
を交互に筆につけて歯表面に塗った
鉄漿液には主成分である酢酸鉄の粉を水で薄めて液体にし用いた。
五倍子粉にはタンニン酸を用いた。五倍子粉にはタンニン酸が約
60~70%含まれている。
鉄漿を筆で歯表面に塗る。次に五倍子粉を筆に
つけて歯表面に塗ると、黒く変色する。
上の拡大図である。
黒く付着しているのがわかる
付着したお歯黒を水洗すると、色落ちて
わずかにお歯黒の付着が見られる。
お歯黒は一回ではなかなか付かないこと
が理解できると思う。
一週間に2~3回塗ったと言われる。
10回ほど塗ると下の画像のように
やっと真っ黒になる。